2025年 台湾・日本九州地域 電子・半導体装置産業 商談・マッチング交流会

Sep 10, 2025
2025 Taiwan and Kyushu Business Matching-Main

※画像出典:台湾電子製造設備工業同業公会(TEEIA) すべての権利を保有。無断転載を禁ず。

日台半導体サプライチェーン協力の新展開:九州と台湾の産業マッチングによる新たな機会

2025年9月9日、「台湾・日本九州地域 電子・半導体装置産業 商談・マッチング交流会」が台北で開催されました。本イベントには、日台両国の産官学界から多数の主要企業および関連団体の代表が集まり、交流と意見交換が行われました。今回の活動は、電子および半導体装置産業における越境的な連携促進を目的とし、実際の一対一ビジネスマッチングを通じて、産業サプライチェーンの上下流における具体的な協力関係の構築を推進しました。


九州半導体産業クラスターの概況

日本の九州地域は「シリコンアイランド(Silicon Island)」と称され、800社を超える半導体関連企業が集積しています。その領域は、設計、製造、封止・検査、材料、装置に至るまで幅広く、半導体のフルサプライチェーンを形成しています。近年、世界的な半導体供給網の再構築が進む中、AI・高性能コンピューティング・車載電子などの需要が拡大。これにより、九州は日本における国際協力の重要拠点としての地位をさらに強化しています。一方、台湾は世界をリードする先進プロセス技術と製造能力を有しており、両地域の補完的な強みは、戦略的協力関係を深化させるうえで大きな意義を持ちます。
 

※画像出典:台湾電子製造設備工業同業公会(TEEIA) すべての権利を保有。無断転載を禁ず。


商談会の焦点と今後の協力方向

今回の商談会では、日台両業界が材料・装置、プロセス技術の革新、部品およびパッケージング・テストなどの分野を中心に、活発な意見交換を行いました。短期的なビジネス商談に留まらず、地政学的リスクやサプライチェーン不安が高まる中、両国がより強靭で安定的な協力モデルを模索するうえでの意義ある場となりました。さらに、次世代自動車、スマートマニュファクチャリング、サステナブル開発といった新たな応用分野における共同の可能性も議論されました。

 

戦略的アライアンスと産業共創の潮流

今回の交流を通じて、日台協力の形は従来の「技術供与・受託加工」の枠を超え、戦略的アライアンスおよび産業共創へと発展しつつあることが明確となりました。九州の産業クラスター構造と、台湾が有する国際的影響力を組み合わせることで、新たな国際半導体サプライチェーンモデルの創出が期待されています。

 

📌 協会コメント

今回のマッチング交流会は、単なる一度限りのイベントではなく、日台産業の補完的連携が着実に深化している象徴といえます。国際競争の激化およびサプライチェーン再編が進む中で、地域の強みをどう活かし、長期的な協力枠組みを構築できるかが、今後の日台半導体産業が新たな局面を切り拓けるかどうかの鍵となるでしょう。


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